ExcelマクロVBAサンプル集
オセロを作りながらマクロVBAを学ぼう№9

ExcelマクロVBAの実用サンプル、エクセルVBA集と解説
最終更新日:2017-12-06

オセロを作りながらマクロVBAを学ぼう№9


ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第9回です。


前回までで人が打つのであれば不自由のない機能が実装できたと思います。
さて、ここからはPC対戦の機能を入れていきます。

いきなり強いソフトとかは考えずに、
とにかく自動で打つことができる機能を入れてみます。

必要な機能としては、

・手番が「PC」なのかの判定
・「PC」が手番の時に打つべき場所を決める
・「PC」が手番の時に石を打つ

・PCが打つときは、少し待ち時間を作る
・PCvsPCの時は、待ち時間を無くす。

PCvsPCの時は、パスのメッセージを表示しない。


難しいのは、
打つべき場所を決める
ここになりますが、
今回は、打てる場所から適当に選択することにします。
適当に打つので、当然弱いのはあたりまえです。
とにかく、自動で打ち返してくれるようにします。
さらに、PCvsPCで、全自動対戦もできるようにしておきます。

PC対戦のプロシージャーは今後増えそうなので、
標準モジュールを挿入して、
Module2
新規プロシージャーは、こちらに追記していくことにします。


手番が「PC」なのかの判定
手番がPCならTrueを返すFunctionを作成します。



Function isPC() As Boolean
  isPC = False
  With TargetSheet
    If .Range("手番石").Font.Color = .Range("先番石").Font.Color Then
      If Sheet1.cmb1.Text Like "PC*" Then
        isPC = True
      End If
    Else
      If Sheet1.cmb2.Text Like "PC*" Then
        isPC = True
      End If
    End If
  End With
End Function

Like "PC*"
このようにしたのは、
今後、PCの強さによって複数作った時のための布石になります。



「PC」が手番の時に打つべき場所を決める
既に、石が置けるかどうかの判定は出来ています。
is置ける全方向
これを使って、石が置ける場所を全て取得します。

Function 次手候補() As Range
  Dim ix As Long
  Dim myRng As Range
  Dim aryRng() As Range
  With TargetSheet
    ix = 0
    For Each myRng In .Range("盤面")
      If is置ける全方向(myRng, True) Then
        ReDim Preserve aryRng(ix)
        Set aryRng(ix) = myRng
        ix = ix + 1
      End If
    Next
    Randomize
    ix = Int(Rnd * (UBound(aryRng) + 1))
    Set 次手候補 = aryRng(ix)
  End With
End Function

配列を使っています、配列については、
配列の使い方について
今回は、配列についての基礎知識をまとめました。配列とは シートのセルを考えて下さい。縦1列だけを取り出した場合は、1次元の配列です。縦横の複数行列を取り出した場合は、2次元の配列です。このようなデータを変数で扱うのが、配列になります。
動的配列
VBAにおける配列の説明として最初に静的配列を解説しました、静的配列では要素数は宣言時点で決められていました。しかし、プログラミングをする上で、実行時点で要素数を決めたい場合や、実行途中で要素数を増減させたい場合が多く出てきます。実行時点で(実行途中で)要素数を増減できるの配列を動的配列と呼びます。
これらのページを参照してください。

石が置ける場所を、
is置ける全方向
これで取得したら、その場所(セル)を配列に入れます。
全ての置ける場所が取得出来たら、
配列のなかから、ランダムに1セルに決めます。
Rnd
これを使う前に、
Randomize
こちらを実行しておかないと、乱数表が更新されないので、結果として毎回同じになってしまいます。
配列の要素数内での乱数作成になります。
指定範囲内の乱数は、一般的には、
Int((最大値 - 最小値 + 1) * Rnd + 最小値))
となります。
今回の場合は、配列の最小値は0なので、数式が簡単になってます。



・「PC」が手番の時に石を打つ
・PCが打つときは、少し待ち時間を作る
・PCvsPCの時は、待ち時間を無くす。

PCvsPCの時は、パスのメッセージを表示しない。
ここは細かい修正になります。
赤太字が変更箇所です。



Option Explicit

Declare PtrSafe Sub Sleep Lib "kernel32" (ByVal dwMilliseconds As Long)

Public TargetSheet As Worksheet
Public 置く石 As Range
Public 相手石 As Range
Public isPCvsPC As Boolean

Sub 対戦開始()
  With TargetSheet
    If WorksheetFunction.CountA(.Range("盤面")) > 4 Then
      If MsgBox("対局途中です。" & vbLf & vbLf & _
            "新規対局を開始してもよろしいですか?", _
            vbYesNo, "確認") = vbNo Then
        Exit Sub
      End If
    End If
    If Sheet1.cmb1.Text Like "PC*" And Sheet1.cmb2.Text Like "PC*" Then
      isPCvsPC = True
    Else
      isPCvsPC = False
    End If
    .Range("先番石").Copy Destination:=.Range("手番石")
    .Range("手番石").Offset(, 1) = "の番です。"
    .Range("盤面").ClearContents
    Call 共通変数設定
    Call 石を置く(.Range("盤面").Cells(4, 5), 置く石)
    Call 石を置く(.Range("盤面").Cells(5, 4), 置く石)
    Call 石を置く(.Range("盤面").Cells(4, 4), 相手石)
    Call 石を置く(.Range("盤面").Cells(5, 5), 相手石)
    Call 置ける場所表示
    If isPC Then
      Call 次手着手(次手候補)
    End If
  End With
End Sub

PCvsPCの判定と、
PCが先番の時に、直ぐに打ち始めるようにしています。

Sub 次手着手(ByVal Target As Range)
  Call 共通変数設定
  If is置ける全方向(Target, False) Then
    Call 手番交代
    Call 置ける場所表示
    Call 終局確認
    Call パス確認
    If isPC Then
      If Not isPCvsPC Then
        Sleep 400
      End If
      Call 次手着手(次手候補)
    End If

  End If
End Sub

人間にしろPCにしろ、
石を置くときはは、このプロシージャーを経由させていますので、
次の手番がPCの時には、自動で撃たせるようにしています。

Sub パス確認()
  Dim myRng As Range
  Dim isPass As Boolean
  With TargetSheet
    isPass = True
    For Each myRng In .Range("盤面")
      If is置ける全方向(myRng, True) Then
        isPass = False
        Exit For
      End If
    Next
    If isPass = True Then
      If Not isPCvsPC Then
        If .Range("手番石").Font.Color = .Range("先番石").Font.Color Then
          MsgBox "●先手番「" & Sheet1.cmb1.Text & "」" & vbLf & vbLf & "パス"
        Else
          MsgBox "○後手番「" & Sheet1.cmb2.Text & "」" & vbLf & vbLf & "パス"
        End If
      End If
      Call 手番交代
      Call 置ける場所表示
      Call 終局確認
    End If
  End With
End Sub

ここは、PCvsPCの時にメッセージを表示しないようにしているだけです。



すでに必要なプロシージャーはほとんどできているので、
大きな変更も無く、割と簡単にPC対戦を実装できました。

ただし、非常に弱い。
ルールだけ聞いた人が、いきなり始めたととしても大抵は勝てるレベルになります。
とにかく打てる場所に適当に置いているのですから仕方ありません。

さすがに、これでは仕方ないので、
次回は、置く場所を少し厳選してもう少し強くします。


№10へ続きます。

全体の目次
はじめに
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながら、マクロVBAを学んで行きましょう。目的は、マクロVBAの学習であり、思考を整理しVBAでプログラミングする学習です。従って、強いソフトを作ることが目的ではありませんので、最近流行のAIなんちゃら…なんていうのは考えるつもりはありません。
№1.シートの用意と標準モジュールの挿入
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第1回です。まずはシートを用意しなければなりません、このシートの作り方で、その後の手間が随分と変わってきますので、しっかりと作ります。とはいえ、まずは一般的な感じで作ってみます、今後必要に応じて追加・変更していきます。
№2.ブックを開いたときの処理と初期配置
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第2回です。前回でシートの準備と標準モジュールを挿入しましたので、今回からは、マクロVBAをどんどん書き足していきます。まずは、イベントプロシージャーを作っていきます。
№3.自分の石を置ける場所の判定の整理
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第3回です。いよいよ自分の石を置いて、相手の石をひっくり返す処理に進むのですが、その前に、そもそも自分の石を置ける場所はどこなのか…。クリックしたセルは、自分の石を置いて良いセルなのかの判定が必要です。
№4.自分の石を置ける場所の判定の実装
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第4回です。石を置ける場所の定義を、前回は文章で書きました、今回は、それをもとにマクロVBAのプログラミングをしていきます。考え方は決定しているので、後はVBAに翻訳(コーディング)していくだけです。
№5.シート機能を拡張して今後の準備
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第5回です。前回で石を置ける場所の判定が完成しましたので、これからは、ゲームとしての機能を一つずつ追加していきます。まずは、石を置ける場所の色を変更してわかりやすくしてみます。
№6.黒石白石を交互に打って相手の石をひっくり返す
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第6回です。いよいよ今回は、黒石白石を交互に打てるようにします。もちろん、相手の石を挟んでいる場所は、自分の石に取り替えます。
№7.パス確認、終局確認、石数取得
VBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらVBAを学ぶ第7回です。前回までで、黒石白石を交互に打つことができるようになりましたが、まだまた不都合な点があります。石を打つ場所がない時に、パスが出来ないから先に進まない… 全部石が埋まっても、何も変化がない… そもそも、どっちが勝っているのかもわからない… つまり、
№8.石を置ける場所の表示とアニメーション
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第8回です。前回までで大分ゲームらしくなってきました。そろそろ、PC対戦の機能を入れたいところですが、今回は、はPC対戦の機能を入れる前に、気になる細かい部分を変更しておきます。
№9.PC対戦の実装
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第9回です。前回までで人が打つのであれば不自由のない機能が実装できたと思います。さて、ここからはPC対戦の機能を入れていきます。
№10.置く場所に重みを付けて少しだけ強く
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第10回です。前回は、PCが自動で打つ機能を実装しました。強さはともかく、とにかくPCが勝手に売ってくれるようになりました。
№11.相手の応手を評価してさらに強く
VBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらVBAを学ぶ第11回です。前回の石を置く場所に重みを付けることで、超々初心者なら勝てるかもしれないというレベルにはなりました。ですが、ある程度オセロをやった事のある人なら、まあ負けることはないでしょう 今回は、自分の打つ場所ではなく、
№12.PC対PCの対戦で強さを確認
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第12回です。前回は、相手の応手を判定して、自分の置く場所を決められるようにしました。オセロソフトとしては、そこそこの強さになりました。
№13.パラメーターと重みを調整してさらに強く
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第12回です。前回は、PC1からPC5までの5段階の状態で、総当り対戦で強さを判定しましたが、PC5が最も強い事が確認出来ました。それでもPC5では、まだまだ、ある程度オセロをやった事のある人には勝てないレベルです。
№14.やはり「待った」が欲しい
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第14回です。前回で、6段階の強さのPCオセロが完成しました、一番強いPC6でも、まだまだそれほどの強さとは言えませんが、初心者の人なら苦戦するでしょうし、私も油断すれば負けてしまうくらいの強さにはなっています。
№15.棋譜で対局を再現
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第15回です。棋譜が扱えるようになり、「待った」の実装も出来ました。棋譜が扱えるようになったので、今回は、対局を再現できるようにします。
№16.これまでを振り返りつつ全体のまとめ
ExcelマクロVBAでオセロ(リバーシ)を作っていきながらマクロVBAを学ぶ第16回です。15回に渡って、オセロ作成をしてきました、マクロVBAコードはかなりの量になっています。今回は最終回として、これまでを振り返ってみます。


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