VBA関数
CVar関数

Excelマクロで必須のVBA関数を入門・初級・初心者向けに詳細解説
公開日:2013年5月以前 最終更新日:2021-10-13

CVar関数


CVar関数は、引数をVariant型(バリアント型)に変換します。


CVar関数

CVar(expression)

expression
任意の文字列式または数式を指定します。
この引数は必ず指定します。

CVar関数の使用例

実務としての有効な使い道があるかが不明です。
かなり特殊な用途になり、汎用的なサンプルVBAが思いつきませんので省略します。
Variant型(バリアント型)への変換は、Variant型(バリアント型)変数へ代入します。

ここでは、Variant型についての説明を記載しておきます。

バリアント型 (Variant)について

データ型を明示的に宣言しない変数は、バリアント型 (Variant) になります。

数値および文字列の基本的なデータ型以外に、日付、ユーザー定義型、Empty、Error、Nothing、Nullなどの特別な値を持つことができる特別なデータ型です。
ただし、固定長文字列データは格納できません。

バリアント型 (Variant) は数値を格納する場合、16バイトの格納領域を持ち、10進型 (Decimal) の範囲までのデータを格納することができます。
数値範囲としてはDoubleの範囲まで格納できます。

文字列を格納する場合は、22バイト(64 ビット システムでは 24 バイト)に文字列の長さを足した格納領域を持ち、任意のテキストを格納できます。

数値Variantデータは元のデータ型でVariant内に保持されます。
整数をVariantに代入した場合はIntegerとして扱われます。
ただし、Byte、Integer、 Long、または Singleを格納しているVariant対して算術演算を実行し、結果が元のデータ型の範囲を超えた場合はVariant内で次に大きいデータ型に昇格されます。
Byte は Integer へ、Integer は Long へ、Long と Single は Double へ昇格されます。

Currency、Decimal、Double の値が格納されている Variant変数がそれぞれの範囲を超えると、エラーが発生します。

バリアント型 (Variant) の変数に格納されている値がどのように扱われるかは、VarType関数で調べることができます。
VarType関数は、引数に指定された変数の内部処理形式を表す整数型(Integer)の値を返します。VarType関数 VarType(varname) varname 必ず指定します。引数varnameには、ユーザー定義型の変数を除く、任意のバリアント型(Variant)の変数を指定します。

データ型変換関数一覧

関数名 戻り値の種類 引数の範囲
CBool関数 Boolean 任意の有効な文字列式または数式を指定します。
CByte関数 Byte 0 から 255。
CCur関数 Currency -922,337,203,685,477.5808 ~ 922,337,203,685,477.5807。
CDate関数 Date 任意の有効な日付式。
CDbl関数 Double 負の値の場合は -1.79769313486231E308 ~ -4.94065645841247E-324
正の値の場合は4.94065645841247E-324 ~ 1.79769313486232E308。
CDec関数 Decimal ゼロスケールの値 (小数部分がない値) の場合は 79,228,162,514,264,337,593,543,950,335 です。
小数点以下が 28 桁の値の場合は 7.9228162514264337593543950335 です。
0 以外で可能な最小値は 0.0000000000000000000000000001 です。
CInt関数 Integer -32,768 から 32,767。
小数点以下は丸められます。
CLng関数 Long -2,147,483,648 から 2,147,483,647。
小数点以下は丸められます。
CLngLng関数 LongLong -9,223,372,036,854,775,808 から 9,223,372,036,854,775,807。
小数点以下は丸められます (64 ビット プラットフォームのみで有効)。
CLngPtr関数 LongPtr 32 ビットのシステムでは -2,147,483,648 ~ 2,147,483,647
64 ビットのシステムでは -9,223,372,036,854,775,808 ~ 9,223,372,036,854,775,807。
32 ビットと 64 ビットのどちらのシステムでも、小数部分は丸められます。
CSng関数 Single 負の値の場合は -3.402823E38 ~ -1.401298E-45
正の値の場合は 1.401298E-45 ~ 3.402823E38。
CStr関数 String CStr の戻り値は、引数に依存します。
CVar関数 Variant 数値の場合はDoubleと同じ範囲です。
数値以外の場合はStringと同じ範囲です。


Office VBA リファレンス データ型変換関数


※VBA関数一覧
マクロVBA関数の一覧と解説です、どんな関数があるかは一度は確認しておくとをお勧めいたします。どんな関数があるだけでも知っておけば、詳細の使い方は実際に使うときに調べても良いでしょう。文字列操作…34 分岐…3 型変換…14 データ判定…10 日付時刻…20 配列…6 ファイル操作…14 数学/財務…28 その他……



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IsArray関数
IsArray関数は、変数が配列であるかどうかを調べ、結果をブール型(True,False)で返します。IsArray関数 IsArray(varname) varname 必ず指定します。引数varnameには、変数の識別子を指定します。
IsDate関数
IsDate関数は、式を日付に変換できるかどうかを調べ、結果をブール型(True,False)で返します。IsDate関数は、値が日付変換可能かどうかを判定する関数です。IsDate関数 IsDate(expression) expression 必ず指定します。
IsEmpty関数
IsEmpty関数は、変数がEmpty値かどうかを調べ、結果をブール型(True,False)で返します。IsEmpty関数 IsEmpty(expression) expression 必ず指定します。数式または文字列式を含むバリアント型(Variant)の式を指定します。
IsError関数
引数の式がエラー値かどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。IsError関数は、引数の式がエラーを示す場合にTrueを返します。それ以外の場合は、Falseを返します。IsError関数は、数式がエラーを表しているかどうかを判断するために使用されます。
IsMissing関数
プロシージャを呼び出すときに省略可能なバリアント型(Variant)の引数がプロシージャに渡されたかどうかを調べるために使用します。IsMissing関数 IsMissing(argname) argname 引数argnameは必ず指定します。
IsNull関数
引数の式に無効なデータ(Null)が含まれていないかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。引数の式がNullの場合、IsNull関数はTrueを返します。それ以外の場合、IsNull関数はFalseを返します。


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