ExcelマクロVBA入門
第107回.プロシージャーの引数

ExcelマクロVBAの基本と応用、エクセルVBAの初級・初心者向け解説
最終更新日:2019-10-07

第107回.プロシージャーの引数


Subプロシージャー、Functionプロシージャーにおける、引数リストの指定について説明します。
引数は、呼び出し先のプロシージャーに渡すデータを指定するものです。


Callステートメントでプロシージャーを呼び出すときに指定する引数を、
呼び出される側のプロシージャーで受け取る記述についてのマクロVBA記述の説明になります。

引数の構文

Sub name [(arglist)]
Function name [(arglist)] [As type]

このarglistの指定についての解説になります。
arglistは次の形式で指定します。

[Optional] [ByVal | ByRef] [ParamArray] varname[( )] [As type] [= defaultvalue]



Optional

省略可能です。
指定した引数が省略可能であることを示します。
このキーワードを指定した場合、引数 arglist のそれ以降の引数も省略可能でなければならず、すべてキーワード Optional を付けて宣言する必要があります。
キーワード ParamArray を使った場合は、どの引数に対してもキーワード Optional は指定できません。

ByVal

省略可能です。
その引数が、値渡しで渡されることを示します。

ByRef

省略可能です。
その引数が、参照渡しで渡されることを示します。
既定値は ByRef です。

ParamArray

省略可能です。
引数 arglist の最後の引数でのみ使用できます。
その引数がバリアント型 (Variant) の要素を持つ省略可能 (Optional) な 配列であることを示します。
キーワード ParamArray を使うと、任意の数の引数を渡すことができます。
ByVal、ByRef、Optional の各キーワードと共に使うことはできません。

varname

必ず指定します。
引数を表す変数名を指定します。
変数の標準的な名前付け規則に従って指定します。

type

省略可能です。
プロシージャに渡す引数のデータ型を指定します。
バイト型 (Byte)、ブール型 (Boolean)、整数型 (Integer)、長整数型 (Long)、通貨型 (Currency)、単精度浮動小数点数型 (Single)、倍精度浮動小数点数型 (Double)、10 進型 (Decimal) (現在はサポートされていません)、日付型 (Date)、文字列型 (String) (可変長のみ)、オブジェクト型 (Object)、バリアント型 (Variant) のいずれかを指定できます。
パラメータにキーワード Optional が指定されていない場合は、ユーザー定義型またはオブジェクトの種類を指定することもできます。

defaultvalue

省略可能です。
任意の定数または定数式を指定します。
キーワード Optional を指定したパラメータに対してのみ有効です。
データ型がオブジェクト型 (Object) の場合、明示的な既定値は Nothing だけです。


ParamArrayについてはここでは解説を省略します。
配列になりますので、その前に配列を覚える必要があります。
第133回.引数を不定数にするParamArray
SubプロシージャーFunctionプロシージャーにおいて引数リストの数を特定せず不定個数の引数を渡せるよう可変にしたい場合があります。ワークシートの関数では引数の個数が不定の関数が多数あります。=SUM(数値1,数値2,...) このように最後が「,...」となっていていくつでも(限度はありますが)指定できる関数です。
以下で使用していますが、VBAクラスなので少々難解なVBAとなっています。
VBAクラスの作り方:独自Rangeっぽいものを作ってみた
クラスの作成は、標準モジュールで作成していた時とは様相が違い戸惑う部分も多いと思います、それは、初めてVBAに取り組んだ時の戸惑いと同じかもしれません。最初はとにかく慣れることが一番です、細かい文法や機能は、少し慣れてから改めて学んでも遅くはありません。

ByValの値渡しとは
変数の中のデータを渡すもので、呼出側の変数は影響を受けません。
つまり、値渡しでは、呼び出し先で引数の値を変更しても、呼び出し元の引数は変更されません。

ByRefの参照渡しとは
変数そのものを渡すもので、呼出側の変数が影響を受けます。
つまり、参照渡しでは、呼び出し先で引数の値を変更すると、呼び出し元の引数も変更されます。

以下の使用例で、理解を深めて下さい。
特に、ByVal、ByRefについては、しっかり理解して下さい。
詳細は、ByVal、ByRefについて

引数の使用例

Sub sample1()
  Dim i, j
  i = 1
  j = 1
  Call sub1(i, j)
  MsgBox i
  MsgBox j
End Sub
Sub sub1(arg1, arg2)
  arg1 = arg1 + 1
  arg2 = arg2 + 2
End Sub

上記のsample1を実行すると、2,3の順にメッセージ表示されます。
ByValもByRef指定していないので、ByRefとなっています。
この場合、参照渡しとなり、Call元のプロシージャーの引数も変更されます。



Sub sample2()
  Dim i, j
  i = 1
  j = 1
  Call sub2(i, j)
  MsgBox i
  MsgBox j
End Sub
Sub sub2(ByVal arg1, ByVal arg2)
  arg1 = arg1 + 1
  arg2 = arg2 + 2
End Sub

上記のsample2を実行すると、1,1の順にメッセージ表示されます。
ByValを指定しているので、値渡しとなっています。
この場合、Call元のプロシージャーの引数は変更されません。

Sub sample3()
  MsgBox func3("引数", "テスト")
  MsgBox func3("引数")
End Sub
Function func3(ByVal arg1 As String, Optional ByVal arg2 As String = "省略値") As String
  func3 = arg1 & arg2
End Function

上記sample3を実行すると、"引数テスト"、"引数省略値"の順にメッセージ表示されます。
Optionalは、引数を省略であり、省略した場合の規定値を指定できます、上では"省略値"になります。

引数について

引数の使い方は、とても奥深いものです。
この引数の使い方を見れば、その人のプログラミングスキルが分かるといっても過言ではないでしょう。

奥深いがゆえに、使い方にこれが正解と言うものはありません。
プログラミングにおいては、引数の使い方を常に工夫していくものです。
プログラムを書くときは、常にもっと良い指定方法がないかといったことを考えます。
引数の使い方を考えることは、プログラミングスキルを確実に向上させます。



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