VBAサンプル集
数式内の不要なシート名を削除する(HasFormula)

ExcelマクロVBAの実用サンプル、エクセルVBA集と解説
最終更新日:2020-04-13

数式内の不要なシート名を削除する(HasFormula)


複数のシートにまたがる数式を入力していると、自身のシート名!が数式についてしまいます、
この自身のシート名!は不要であり、式を見づらくしてしまいます、
この不要なシート名を、マクロVBAで一括削除します。


ブックの全シート、全セルを対象として、
数式の中から、自身のシート名!を削除するマクロVBAになります。

使用されている全セルを巡回

Sub sample1()
  Dim ws As Worksheet
  Dim rng As Range
  For Each ws In Worksheets
    For Each rng In ws.UsedRange
      If rng.HasFormula And _
        rng.Formula Like "*" & ws.Name & "!*" Then
        rng.Formula = Replace(rng.Formula, ws.Name & "!", "")
      End If
    Next
  Next
End Sub


全シートの処理

For Each ws In Worksheets
ここは問題ないと思いますが、ForEachについては以下を参照してください。

第59回.コレクション処理(For Each)|VBA入門
ForEachは、コレクションの各要素に対して繰り返し処理を実行します。コレクションはオブジェクトの集まりですので、ForEachは、コレクションの中から、個別のオブジェクトを取り出して処理する場合に使用します。コレクションの全ての要素に対しての処理が終わるとループは終了します。

全セルの処理

For Each rng In ws.UsedRange
書き方はいろいろありますが、使用されているセルだけを対象としています。

最終行・最終列の取得方法(End,CurrentRegion,SpecialCells,UsedRange)
エクセルの表をVBAで扱う時は、データ部分の先頭から最終行までの、開始列から最終列まで処理する事が多いでしょう。開始行や開始列は、ほとんどの場合、見出し行や見出し列の次からになります。単純な話として、1行目に見出しがあれば、2行目から 1列目に見出しがあれば、2列目から では、ここで、最終行や最終列は、

数式の判定

If rng.HasFormula Then
Rangeオブジェクト.HasFormula
数式が設定されている場合は
Trueが返されますので、これで判定しています。

空白セルを正しく判定する方法(IsEmpty,IsError,HasFormula)
空白セルの判定は、VBAにおいては頻繁に発生しますが、正しく空白セルを判定する事は以外と難しいものです。そもそも「空白」とはどのような状態なのか… これが、はっきりしない為に何が正しいのかが判然としないことが問題を複雑にしています。以下、A1セルが空白かどうか判定する方法をいくつか紹介します。

自身のシート名!を削除

rng.Formula = Replace(rng.Formula, ws.Name & "!", "")
Rangeオブジェクト.Formula
これは数式のプロパティですが、この他に
FormulaLocal
FormulaR1C1
等々があります。
どれを使用しても構いませんが、
必ず、左辺と右辺で同じものを使用してください。
当たり前ではありますが、結構ミスしやすい部分になります。

数式にシート名が含まれているかは、
InStr関数
Instr関数は、VBAでは頻繁に使われる必須関数で、シート関数のFIND関数と同様機能のVBA関数になります。文字列の中から指定した文字列を先頭から検索し、最初に見つかった文字位置を返す文字列処理関数で、検索文字が見つからなかった場合は0を返します。
Like演算子
文字列比較において部分一致やパターンマッチングでの文字列比較を行う時に使うのがLike演算子です。Like演算子は、2つの文字列のパターンマッチングを行い、規則に一致しているかどうかの結果をTrue(一致)またはFalse(不一致)で返します。
どちらでも構いませんが、上記VBAではLike演算子にしてみました。。

コードも短く理解しやすいVBAだと思います。

ただし、計算式の入っていないセルまで巡回しているので、大量データが入っていると処理時間がかかってしまいます。
そこで、以下では計算式の入っているセルだけを対象にします。

計算式が入っているセルだけ巡回

Sub sample2()
  Dim ws As Worksheet
  Dim formulaRng As Range
  Dim rng As Range
  On Error Resume Next
  For Each ws In Worksheets
    Set formulaRng = ws.Cells.SpecialCells(xlCellTypeFormulas)
    If Err Then
      Err.Clear
    Else
      For Each rng In formulaRng
        If rng.Formula Like "*" & ws.Name & "!*" Then
          rng.Formula = Replace(rng.Formula, ws.Name & "!", "")
        End If
      Next
    End If
  Next
End Sub

先の、「使用されている全セルを巡回」との違いは、
Set formulaRng = ws.Cells.SpecialCells(xlCellTypeFormulas)
これで、数式の入っているセルだけを先に取得している点です。

第135回.ジャンプの選択オプション(SpecialCells)|VBA入門
数式の入っているセル、定数の入っているセル、条件付き書式の設定されているセル、これらをシート全体やセル範囲の中から一括で取得する方法がVBAにはあります。手動でのジャンプ機能のセル選択をVBAで使うことができます。VBAでは、RangeオブジェクトのSpecialCellsメソッドがこの機能に該当します。

ただし、SpecialCellsは該当するセルが存在しないとエラーになってしまうので、

VBA マクロ 数式 シート名

そこで、On Error Resume Nextで対応しています。
「OnErrorResumeNext」ステートメントは、実行時エラーが発生してもマクロVBAを中断せずに、エラーが発生したステートメントの次のステートメントから実行を継続します。マクロVBAは、エラーが発生するとその時点で停止してしまいます。

処理時間はこちらの方が少なくて済みます。



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