VBA練習問題
VBA100本ノック 10本目:行の削除

VBAを100本の練習問題で鍛えます
最終更新日:2021-02-22

VBA100本ノック 10本目:行の削除


条件により行を削除する問題です。
複数(列)条件を判定し、削除対象の行全体を削除します。


ツイッター連動企画です。
ツイートでの見やすさを考慮して、ブック・シート指定等を適宜省略しています。

VBAテスト用のサンプルデータは、VBA100本ノックの目次ページ からもダウンロードできます。
マクロVBAを初心者向けの基本から上級者向けの高度な内容までサンプルコードを掲載し解説しています。エクセル関数・機能・基本操作の入門解説からマクロVBAまでエクセル全般を網羅しています。


出題

出題ツイートへのリンク

#VBA100本ノック 10本目
画像のように「受注」シートに今月の受注データがあります。
受注数が空欄かつ備考欄に「削除」または「不要」の文字が含まれている行を削除してください。
行の削除は行全体を削除してください。
サンプルでは5行目と10行目を削除

VBA マクロ 100本ノック


サンプルファイルです。
https://excel-ubara.com/vba100sample/VBA100_10.xlsm
https://excel-ubara.com/vba100sample/VBA100_10.zip


VBA作成タイム

この下に頂いた回答へのリンクと解説を掲載しています。
途中まででも良いので、できるだけ自分でVBAを書いてみましょう。


他の人の回答および解説を見て、書いたVBAを見直してみましょう。


頂いた回答

解説

回答で多かったのがAutoFilterを使ったものでした。
前回からの流れというものもあったと思います。
オートフィルターは簡便であり速度も速いのですが、少々癖があり特に削除で使う場合は注意が必要です。

Sub VBA100_10_01()
  Dim ws As Worksheet
  Set ws = Worksheets("受注")
  
  Application.ScreenUpdating = False
  ws.AutoFilterMode = False
  
  Dim rng As Range
  With ws.Range("A1").CurrentRegion
    .AutoFilter field:=3, Criteria1:=""
    .AutoFilter field:=4, Criteria1:="*削除*", Operator:=xlOr, Criteria2:="*不要*"
    Set rng = Intersect(.Offset(1), .SpecialCells(xlCellTypeVisible))
    If Not rng Is Nothing Then rng.EntireRow.Delete
  End With
  
  ws.AutoFilterMode = False
  Application.ScreenUpdating = True
End Sub


素直に最下行から順に削除していってみましょう。
行数が多くなると遅いと言われますが、それは削除する行数の問題です。
実際に削除する行数が1,000行くらいなら、そんなに時間はかかりません。
今回の問題の想定であれば1行ずつでも十分だと思います。

Sub VBA100_10_02()
  Dim ws As Worksheet
  Set ws = Worksheets("受注")
  
  Application.ScreenUpdating = False
  
  Dim i As Long
  For i = ws.Cells(ws.Rows.Count, 1).End(xlUp).Row To 2 Step -1
    If ws.Cells(i, 3).Value = "" Then
      If ws.Cells(i, 4).Value Like "*削除*" Or _
        ws.Cells(i, 4).Value Like "*不要*" Then
        ws.Rows(i).Delete
      End If
    End If
  Next
  
  Application.ScreenUpdating = True
End Sub


削除対象行をUnionで合体していき、最後に一括で削除するVBAは補足に掲載しました。
ただしこの方法も、削除する行が飛び飛びバラバラの場合は、先の1行ずつ削除と速度はあまり変わりません。


補足

オートフィルターでの削除について
.Offset(1).Resize(.Rows.Count - 1).EntireRow.Delete
この記述だけでは、削除対象が無い場合に全件削除されてしまいます。

.Offset(1).EntireRow.Delete
このようにResizeしなければ全件削除されることは無いのですが、
1行下の空行も削除しているので、場合によっては困る場合も出てくるかもしれません。

.Offset(1).Resize(.Rows.Count - 1).SpecialCells(xlCellTypeVisible).EntireRow.Delete
このような記述をした場合、削除対象が無いとSpecialCellsでエラー発生するので、On Error対応が必要になります。

解説に掲載したVBAは、
Set rng = Intersect(.Offset(1), .SpecialCells(xlCellTypeVisible))
このSpecialCellsは見出し行を含んでいるので必ず1件は存在するのでエラーにはなりません。
フィルターで絞り込んだ結果と、元の表範囲のデータ部との交差範囲を求めています。
これが削除対象になります。
If Not rng Is Nothing Then rng.EntireRow.Delete
削除対象が無い場合はNothingになりますので、存在する場合だけ削除しています。

2回連続実行すれば必ず削除する行は存在しなくなるので、何らかの対応を考えるようにしてください。


Unionで合体させておいて最後に一括削除
Rangeのオブジェクト変数にApplicationのUnionメソッドで削除対象行を順次合体していきます。
全ての行の処理が終了した後に、Unionで合体されたRangeオブジェクト(ここではRows)を一括で削除します。

Sub VBA100_10_03()
  Dim ws As Worksheet
  Set ws = Worksheets("受注")
  
  Dim rng As Range
  Dim i As Long
  For i = 2 To ws.Cells(ws.Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
    If ws.Cells(i, 3).Value = "" Then
      If ws.Cells(i, 4).Value Like "*削除*" Or _
        ws.Cells(i, 4).Value Like "*不要*" Then
        If rng Is Nothing Then
          Set rng = ws.Rows(i)
        Else
          Set rng = Union(rng, ws.Rows(i))
        End If
      End If
    End If
  Next
  
  If Not rng Is Nothing Then
    rng.EntireRow.Delete
  End If
End Sub

削除対象の行が連続している場合は速いのですが、
飛び飛びバラバラの場合は、1行ずつ削除する場合と大差ないと思います。
(場合によってはかえって遅くなることも)
これらの時間は、削除する行数と連続性によって変化するので、どちらが速いとは一概には言えません。

※Union処理することで大幅に速度改善できる場合があります。
今回は、単独シートで単純にバラバラな行削除でしたが、先にも書いたように削除行が連続している場合はUnion処理することで大幅に速度改善します。
また、複数セルに同一書式を設定するような場合等々、Union処理することで速度改善できる場合は多々あります。
あくまで、今回のケースではUnionで速度改善はあまり期待できないという事です。
速度を考えるなら、オートフィルターで削除が良いでしょう。


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