第111回.静的配列
配列は、値を格納するために多くの区画を持つ1つの変数です、
集合住宅やアパートにたとえられますが、
要は、変数の箱を複数つなげたものと理解すれば良いでしょう。
1つの箱には、1つの値しか入れられませんが、その箱が複数つながっていますので、
結果として、複数の値をいれられるのが配列という事になります。
通常の変数が、1つの変数に1つの値を格納している点で大きく異なっています。
通常の変数

配列

配列が格納しているすべての値を参照する場合は、配列全体を参照することもできますし、
配列のインデックス番号(配列内の位置)を指定することで、個々の要素を参照することもできます。
配列のインデックス番号の最小値は、通常は0になります。
これを、
Option Base 1
のように指定することで変更可能ですが、
誤解の元になるので、使用しない方が良いでしょう。
配列の宣言
Dim MyArray(10) As Long
インデックスの最小値は、0になりますので、
上記の宣言で、11個要素を持つ、1次元の配列を定義したことになります。
値を入れる時は、
MyArray(0) = 1
のように使用します。
以下の例では、配列に1から順に数値を入れています。
Sub sample() Dim MyArray(10) As Long Dim i As Long For i = 0 To 10 MyArray(i) = i Next i End Sub |
多次元配列
これは、2次元配列を宣言しています。
ワークシートの、11行、6列のセル範囲を想像してもらえればよいでしょう。
Sub sample() Dim MyArray(10, 5) As Long Dim i As Long, j As Long For i = 0 To 10 For j = 0 To 5 MyArray(i, j) = Cells(i + 1, j + 1) Next i Next i End Sub |
上記では、セル範囲A1〜F11を配列に入れています。
要素の下限の変更
このように定義することで、配列の要素は、
1〜10の10個になります。
特に、ワークシートとデータのやり取りをする場合は、
このようにした方が、理解しやすく、また、記述もしやすいでしょう。
以下も参考にして下さい。
配列の使い方について
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