VBA技術解説
複雑な条件(複数除外等)のオートフィルター(AutoFilter)

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
公開日:2015-06-17 最終更新日:2021-03-08

複雑な条件(複数除外等)のオートフィルター(AutoFilter)


オートフィルターはExcelにおいて重要かつ便利な機能ですが、その使い方の理解が不十分な事が多いようです、
単純な条件の場合は問題ないのですが、条件が複雑になった途端に書き方で相談を受ける事が多々あります。


まず、オートフィルターの一般的な解説としては以下を参考にしたください。
ExcelマクロVBA入門:第89回.オートフィルタ(AutoFilter)
・Range.AutoFilterメソッド ・AutoFilterModeプロパティ ・AutoFilterオブジェクト ・オートフィルタのVBA使用例 ・日付のフィルタ ・オートフィルタまとめ
Excelマクロの記録で覚える:第18回.オートフィルタ
フィルタをやりましょう。まあ、表計算らしい機能ではあります。では、マクロの記録です、データは何でも良いでしょう。1.マクロの記録 2.フィルタ 3.1のみ選択…たまたま1のデータを入れただけです。4.記録終了 作成れたマクロは、2003の場合は、Selection.AutoFilterSelection.AutoF…
Excelマクロの記録で覚える:第19回.オートフィルタ2
前回の続きで、フィルタをやります。以下の表で説明します。では、マクロの記録です。まずは、日付の絞り込みです。1.マクロの記録 2.A1を選択 3.フィルタ 4.2011/6/5のみ選択 5.記録終了 作成れたマクロは… (コメント行は省略します) 上は、2010or2007でのマクロの記録です。

上記ページで、オートフィルターについては概ね解説しています。
しかし、より複雑な条件指定になると、どうにもならない場合があります。


まずオートフィルターの機能はVBAでは以下の2種類に大別されます。

リストとして、
"A","B","C","D","E","F"
これらが、どこかの列に入っているとします。


"A","C"で絞り込む場合

方法1

Rangeオブジェクト.AutoFilter Field:=1, Criteria1:="=A", Operator:=xlOr, Criteria2:="=C"

これは、シート操作では、
「テキストフィルター」→「指定の値に等しい」の以下に相当します。

マクメロ VBA オートフィルター


方法2

Rangeオブジェクト.AutoFilter Field:=1, Criteria1:=Array("A", "C"), Operator:=xlFilterValues

これは、シート操作では、以下に相当します。

マクメロ VBA オートフィルター


"A","C"以外で絞り込む場合

さて、どうしたらよいでしょうか。

方法1

Rangeオブジェクト.AutoFilter Field:=1, Criteria1:="<>A", Operator:=xlAnd, Criteria2:="<>C"

否定形の作成なので、
= → <>
Or → And
ここは把握しておいてください。


方法2

・・・
無理ですよね、画面でもそんな指定はありませんからね。
書くとしたら、

Rangeオブジェクト.AutoFilter Field:=1, Criteria1:=Array("B", "D", "E", "F"), Operator:=xlFilterValues

ということになってしまいます。
画面で選択する場合も当然全てをチェックしなければなりません。
もっとも、画面の場合は全てチェックが付いている状態から、除外するもののチェックを外すという操作になるでしょうけど。
しかし、VBAの場合はどうしようもありません。
Arrayの中に絞り込む全てのリストをいれるしかないのです。


"A","C","E"以外で絞り込む場合

どうしたらよいでしょうか。

方法1

・・・
これはもう無理なんです。

フィルターオプションの画面を再度良く見てください。
3つも指定ができないのです。

そのような機能は無いのですからあきらめてください。
実は、これが出来ないと相談されることが非常に多いのです・・・
でも無理なんです。


方法2

Rangeオブジェクト.AutoFilter Field:=1, Criteria1:=Array("B", "D", "F"), Operator:=xlFilterValues

と書けばよいですよね。
しかし、その、
"B","D","F"
これをどうやって生成するのでしょうか。
シートのリストからユニーク(一意)なデータを作らなければなりません。
もちろんその方法はあります。

例えば、
ExcelマクロVBA入門:第90回.フィルタオプションの設定(AdvancedFilter)
・フィルター詳細設定の使い方 ・Range.AdvancedFilter メソッド ・フィルターオプションの設定の関連記事

これでユニークなデータは作成できますので、そこから不必要なものを除外すればよいでしょう。
もちろん、
"A","C","E"
を残して、
"B","D","F"
を削除したいというのなら、
"A","C","E"
で絞り込んで、別シートにコピーするという手が簡単です。


作業列を追加

考え方を変えましょう
その都度、指定方法に悩まされていたのでは生産性が悪いです。
もっと汎用的なな方法を考えましょう。
ズバリ、作業列を追加してください。

最終列の横に作業列を追加し、
条件判定して、「対象」「対象外」等の文字を入れて下さい。
そうすれば、単純なオートフィルターで処理が可能です。
この判定文字の出力に時間がかかるのではと思われるかもしれませんが、

Range("B2:B100000").Value = "=IF(OR(A2=""A"",A2=""C"",A2=""E""),""対象"",""対象外"")"
Range("B2:B100000").Value = Range("B2:B100000").Value

一応、式を抜いて値だけにするところまでやっていますが、
これでも1秒かかりません。(テスト機はCorei5)
ちなみに、処理速度に関しては、
エクセルVBAのパフォーマンス・処理速度に関するレポート
ExcelのマクロVBAは遅い・重いと良く言われることが多いようですが、マクロVBAが遅い・重いのではなく、その書かれたVBAコードが遅いのです。正しい高速化・速度対策をしたコードなら、それほど遅くはありません。むしろ、巨大なスプレッドシートを扱っている事を考えれば、驚異的なパフォーマンスとも言えるのです。
こちらを参考にしてください。

要は、処理方法次第なのです。
やり方はいろいろありますが、なるべく単純化するようにして下さい。
特に作業列の活用は常に念頭においておくようにしてください。

ただし、開発プロの方の場合は話が別になります。
私も受託開発で書く場合は、あまり作業列は使わずに処理します。
まあ、大抵は配列で全て処理するようにしていますね。
配列に関しては、当サイト内のあちこちで記載していますので興味があれば参考にしてください。

第111回.静的配列
・配列とは ・静的配列と動的配列 ・配列の宣言 ・多次元配列 ・要素の下限の変更 ・配列について
第112回.動的配列(ReDim)
・ReDimステートメント ・要素数の変更について ・配列について
第113回.配列に関連する関数
・LBound関数とUBound 関数 ・Array関数 ・IsArray 関数 ・Join関数 ・Filter関数 ・Eraseステートメント
第114回.セル範囲⇔配列
・セル範囲⇔配列の基本VBA ・使用例 ・配列およびマクロVBAの高速化に関するページ
配列の使い方について
・配列とは ・1次元の配列 ・2次元の配列 ・3次元以上の配列 ・動的配列 ・動的配列 ・動的配列の要素数の取得 ・配列使用時の注意
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